こんにちは。特任助教の松永です。
今日から、食品生命科学科3つの「学びの特色」のうちの1つである「食の安全」の連載を始めます。
どうぞよろしくお願いします!
突然ですが、
日本で食中毒にかかる人は1年間にどれぐらいいるか知っていますか?
その数なんと、13,018人! うち、死者は3人(2019年)1)
食中毒って、ただおなか痛くなるだけでしょ?と思っていませんか?
実は、命を落とす可能性もある危険な病気なのです。
(食品生命科学科 在学生はご存知だと思いますが...!)
では、食中毒はどうやったら予防できるのか?
そんな大きな命題に立ち向かう方法として、
『"HACCP"を取り入れた衛生管理』が2020年6月から日本でも義務化されます
(食品衛生法の改正によりすべての食品事業者に義務化)。
HACCP、なにそれスターウォーズに出てくるロボット?と思ったあなた、
読み方は「ハサップ【ˈhæsʌp】」で、
実は、色々な食品メーカーや飲食店で実際に取り入れられている
食中毒を起こさないための食品の衛生管理方法のことです。
皆さんご存知ファストフード店でも
店舗での衛生管理手法としてHACCPが実際に取り入れられていますし、
食品メーカーやコンビニの工場などでも、
自社製品の品質と安全性を担保する取り組みとして実施されています。
このようにHACCPの義務化に伴い、食品衛生監視員などの公務員のほか、
民間企業でもHACCPについて正確な知識をもった人材の確保が急務となっています。
そんな社会的ニーズの高まりに応え、麻布大学の「食の安全」分野では、
HACCPに関する深い知識・スキルを身につけられるカリキュラムに力を入れています。
微生物学や食品衛生学などの座学で土台となる専門知識を身に付け、
食品加工学・保蔵科学実習や病原微生物学実習などで実践に基づいたスキルを磨き、
集大成となる『HACCP管理論』では、
HACCP管理をマスターした食の安全のスペシャリストを目指します。
また、HACCP管理論は第三者機関(一般財団法人 食品安全マネジメント協会 (JFSM) 2))の認証を受けた食品安全研修コースで、これは4年制大学では全国初の取り組みで、
麻布大学でしか学べない授業です。
さらに、HACCP管理論の単位取得者には修了証も授与され、
HACCPの専門知識をもつ人材であることを対外的にアピールすることもできます!
「食の安全」の連載では、実際HACCPって何なの?という疑問から、麻布大学での授業・実習の様子まで、今後色々な情報発信をしていきます。
どうぞお付き合いください!
HACCP管理論担当教員のYouTube動画はこちら↓
松永安由特任助教
HACCP管理論や食品加工学・保蔵科学実習に関する過去のブログもあります↓
参考資料:
1)厚生労働省:食中毒統計資料
2) 一般財団法人 食品安全マネジメント協会 (JFSM)
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